おばんです! ベイクリ(@baycrystal3)と申します。
ポーランドの開発元Flying Wild Hogからリリースされた『Trek to Yomi/黄泉への旅路』は、まさに「侍映画」のような和風剣戟アクションゲームです。本作の最大の特徴は、ゲーム起動時から分かるモノクロ演出の徹底ぶりでしょう。(雰囲気◎)
ストアページで一目惚れした管理人はゴールデンウィークに早速プレイしてみました。
まるで昭和の名作黒澤映画を観ているかのようなグラフィックもそうですが、侍の動作の細かいところまで描かれて凝っているのがプレイするとすぐに分かります。
あっという間に本作の世界観に引き込まれた管理人は、そのままクリアまでぶっ続けでやってしまいました。
この記事では、『Trek to Yomi/黄泉への旅路』のエンディングを全て見るまでプレイした管理人が、本作のゲーム性や特徴を紹介していきます。
『Trek to Yomi/黄泉への旅路』ってどんなゲーム?
本作は、正義感溢れる若い侍が主人公で、かつての日本をモデルにして描かれています。映画のような演出で侍を忠実に描きつつ、地獄のような世界観で描かれる黄泉での試練に立ち向かっていく超常現象の戦いが本作の特徴です。
基本的には横スクロール型の探索アクションゲームとなっていますが、奥行きや立体的なギミックも多数あって2D作品のようには余り感じません。
探索時には奥や建物上に移動したりする場面もあったり、イベントでマップや地形に変化が生じると迫力のカメラワークで描かれていきます。
横スクロールアクションによる戦闘が始まると画面奥にいる敵が目の前に迫ってきて、そのまま緊張感のあるバトルが繰り広げられる点がより一層3Dのように感じさせるのでしょう。
グラフィック
全編モノクロ演出なため、まるで黒澤映画を観ているかのようなゲーム画面が本作の一番の特徴です。
古い映画で見られるフィルムノイズが差し込まれていたり、グラフィックや雰囲気に対するこだわりは随所に見られます。
台詞や所作も侍そのもので、開発陣の侍映画へのリスペクトも感じられました。
グラフィックで残念だったのは、ヒロインがあまり可愛くない点くらいでしょうか。
それ以外は大満足のグラフィックでした。
BGM
本作は、グラフィックを引き立てているBGMも大変印象的でした。
篠笛、琴、三味線、琵琶、法螺貝といった和楽器で構成される雅楽は、本作の世界観にとてもマッチしていて芸術性も感じられる作風となっています。
グラフィックだけでなく、音楽も合わせての世界観の作り込みのおかげですぐにゲームの中に没入できるでしょう。
台詞
本作は、日本語に完全に対応しているレベルではなく日本語主体のゲームです。
登場人物の台詞や言い回しも時代劇そのものですし、起用されている声優も豪華で本作のストーリーを盛り上げてくれています。
中でも宿敵・影炎役の大塚明夫さんの迫力ある演技は大注目です。
イベントシーンはスキップすることも可能になっていますが、侍映画のような作風も相まって一周目は確実に見入ってしまうことになります。
アクション
本作にはプレイヤーの好みに合わせた選択ができる難易度設定項目もあります。
ストーリーを楽しみたい人向けの歌舞伎モードや、タイムアタックをするような高難度やり込み勢が好む浪人モードなど幅広い楽しみ方ができるゲームです。
自分のプレイスタイルに合わせて選択しましょう!
アクションに関しては、ソウルライクな他ゲームと比較すると「パリィ」が強力に感じました。
そのため、一般的には負けイベントとされる宿敵との戦闘において勝利してしまうことが可能です。(特殊エンディング)
ガードや連続攻撃を続けるとスタミナ管理が難しくなっているゲーム性ではあるのですが、このパリィのおかげで乗り切れてしまう場面が多くありました。
後半になると強力な連続攻撃や遠距離武器の弾数も増えてくるため、アクションの難易度自体はいわゆる「死にゲー」よりは易しめに感じます。
探索によって使える技が増えていく点は探索好きには面白い要素でした。
探索・謎解き
本作には収集要素もあって、一度通過すると後戻りできない場所もあるため周回前提な設計になっていると感じました。
全ての実績を解除するならば、確実に周回プレイが必要なゲームです。
また、モノクロ画面なせいもあって脇道や入れる家屋などに気づきにくい場合もあります。
村人を助ける時などは悲鳴や泣き声が聞こえるので注意深く探索をすれば発見できる場合もありましたが、各パートを通して全体的に取りこぼしやすい収集物が紛れ込んでいる印象です。
本作には、斬り合わずにギミックを利用して敵を一掃できたりするシーンもあったり、謎解きパズルを解いて道を切り開く必要もあったりと剣で斬り合う以外の探索要素もあります。
ただ、謎解きパズルに関しては、使用されている文字がとても簡単な漢字なのもあって日本人には易しい内容で手応えはあまり無いです。
どちらかというと、建造物の落下や炎などの死が迫って来るイベントの方が難しく感じました。
トータルで見るとアクションに比重を置いているゲーム性です。
ボリューム
本作は低価格帯(Steamで2050円)な作品ということもありますが、ボリュームは少な目に感じました。
アクションが得意な人やストーリーを楽しむ歌舞伎モードでプレイする人は、エンディングまで一日で駆け抜けられるでしょう。
すべてのエンディングを見たり、収集コンプリートを目指すなど周回プレイをする人には価格に見合ったそれなりのボリュームかもしれません。
※本作は選択肢で結末が変わるマルチエンディング方式
まとめ
『Trek to Yomi/黄泉への旅路』は、他の日本を扱ったどの作品よりも日本に対するリスペクトが感じられるくらいよく出来た侍アクションです。
グラフィック・音楽・台詞など全ての要素から日本のファンタジー作品を真面目に描いていることが伺えます。
見た目からインパクトが強い作品ですので、気になった人は是非プレイしてみてください!
『Ghost of Tsushima』のような侍が登場する時代劇アクションや、死にゲーが好きな人におすすめな作品です。
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