【言葉不要】『A Memoir Blue』レビュー【ハートフルアドベンチャー】 | ベイクリスタル

【言葉不要】『A Memoir Blue』レビュー【ハートフルアドベンチャー】

レビュー
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どんなゲーム?

公式ページ

水泳選手として成功を収めたヒロインのところへ何度もかかって来る電話。しかし、彼女はその電話には出ようとはしません。そんな彼女がラジカセから流れてくる歌を耳にしたとき、忘れていた母親との思い出や愛情を思い出していきます。このゲームはそんな主人公ミリアムの心の中を描いたアドベンチャーゲームです。プレイヤーは彼女の過去や思い出の深部に触れながら、追体験していくことになります。

全編言葉なし

思い出の1ページ
小さい頃を思い出すヒロイン

本作はアドベンチャーゲームでありながら、言葉が一切出てきません。

プレイヤーは主人公ミリアムの表情や、回想シーンのアニメーションを見ながら、感情などを読み解いて物語を捉えていくことになります。

回想シーンは夢の中ということで、非現実的で幻想的な場面が多いです。その視覚的な映像美や流れてくる楽曲が、この言葉なしの本作の表現方法の手段として、際立っているように感じました。

一応日本語に対応はしていますが、日本語設定にしなくてもプレイに支障は全くないです。

プレイヤーの役割

ラジカセ
本作のキーアイテム「ラジカセ」

プレイヤーはシーンを鑑賞するだけなのかというと、そういうわけではありません。

アドベンチャーゲームとして、簡単なパズル要素があります。このパズルの動きや演出なども、ストーリーを深堀りできる材料になっていて面白い部分です。パズル部分になると場面がそこで止まり、ストーリーは一時停止状態となります。

パズルはクリックやドラッグなどのマウス操作を繰り返すようなものが大半なので、全く難しくはなく、プレイヤーはストーリーに集中できるような内容です。

つまり、ストーリーを進めることがプレイヤーの役割となります。

電車
電車のシーンのパズル
船
船のシーンのパズル

2Dと3D表現の使い分け

船上の親子
幼少期の母親と船に乗ったシーン

本作は、2Dアニメーションと3Dアニメーションがゲーム内の表現で使い分けられています。2Dは主に幼少期などの過去の出来事を表現するときに、3D現在の主人公を表現するときに用いられていました。

現在の主人公
現在の主人公を主軸にしたシーン

この2Dと3Dがうまく融合することで、クライマックスに向けての主人公の心の動きをうまく表現していると感じました。

個人的に気になったこと

物語の舞台が日本?

音楽教室?
幼少期の母親との生活を描いたシーンに出てくる看板に注目!よくみると日本語で「音楽教室」と書いている
商店街
日本の商店街のような風景

管理人がこのゲームをプレイして気になったのは、このゲームの舞台についてです。主人公はミリアムという名前で水泳選手という情報しかありませんが、彼女が日本人もしくは日本育ちなのではないかと思いました。その理由は、幼少期の母親との生活を描いたシーンで日本の看板や街並みが出てくるためです。ミリアムという名前を考えると日本人っぽくはないですが、日本はオリンピックにおいて水泳大国となっているので、モデルとなっても不思議じゃないですね。

本作のボリューム

本作は、Steam\860と低価格のゲームですが、ストーリーが完結するまでのプレイ時間が1時間ほどでした。短めの映画作品を観ているような映像や音楽を楽しむ芸術的な視点でみると満足ですが、ゲーム作品として観るならば、そのボリュームの少なさを物足りなく感じる人もいるかもしれません。

総評

ストーリーは一本道で、この手のジャンルで有名な『Life is Strange』のようにストーリー分岐もなく、ゲーム作品としてボリュームの少なさは感じるものの、映像作品としては面白い作品でした。本作には、母親の愛に気づく何気ない娘の心情の変化を、芸術的に描いている不思議な魅力があります。

家族愛をテーマにしたドラマや映画作品でよく感動して泣いてしまうような人におすすめです!興味を持った人は是非プレイしてみてください!

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