おばんです! ベイクリ(@baycrystal3)と申します。
今回は、先日リリースされたばかりのテナガザルが主人公のアクションゲーム『Gibbon: Beyond the Trees』についての記事です。
※Gibbon…英語でテナガザルの意味
管理人はこの作品から想像以上の感動をもらいました。
シンプルなゲーム性でありながら、森林破壊・密猟・気候変動などの過酷な環境下で生きる野生動物や環境問題について取り扱っている内容であるため、ユーザーに対して強いメッセージ性がある作品です。
この記事では、自然の美しさについて野生動物という独自の視点から描いた『Gibbon: Beyond the Trees』のゲーム性や特徴、魅力についてご紹介します。
『Gibbon: Beyond the Trees』ってどんなゲーム?
本作の主人公はテナガザルの家族です!
このテナガザルの家族の視点で描かれる本作の大冒険は、ゲームでありながら世界中の野生動物たちのリアルな苦境を表現しています。
プレイヤーはまず、母テナガザル「ピンク」を操作して彼らの物語を体験することになるのです。
そのストーリーを彼らの視点で体験することで、プレイヤーの中には涙する人もいるでしょう。
そのくらい感情を揺さぶられる作品となっているのもポイントです。
そしてクリア後には、成長した子ザルを主人公にした「ライラックの冒険」が始まります。
これは自動生成されるジャングルを自由に動き回って、捕獲されてしまった他の野生動物たちを次々に解放していくモードとなっていて、本作のやり込み要素です。
どちらの冒険も東南アジアをモデルにしたジャングルが舞台となっていて、その壮大な大自然の景観や長い手を活かして木に飛び移るスピーディーなアクションも本作の特徴となっています。
スイングアクション
本作の最も大きな特徴は、テンポよく進むことができるスイングアクションでしょう。
木から木へ飛び移る動作「ブランチネーション」や、ターザンのようにツタを利用して勢いよくジャンプしたりするだけでなく、サーカスの空中ブランコのように家族の手を借りて連携ジャンプなども出来るんです!
最初は分かりにくい動作が多いですが、慣れてくると宙返りすることで勢いを付けたり、スライドによって着地からの失速を無くす工夫など、よりスピーディーな動きが感覚的に操作できるようになって爽快な気分が味わえます。
また、冒険の舞台は森林奥地のジャングルだけに留まらず、人間の街へ飛び出してコンクリートジャングルでもスイングアクションをしていくことになるんです!
建物と建物の間を上手に跳び回る高難度な展開は熱くて、特に密猟者に発砲されながら追跡されるような手に汗握るシーンもあります。
失速して地面を走っていたり、ゆっくり動いているとすぐにやられてしまうので、照準が定まらないようにスイングし続けるのがコツです。
ここまで感情移入して「捕まりたくない!」と本気で思いながら逃げたゲームはあまりないかもしれません。
メッセージ性が強い作品
冒頭でも触れましたが、本作のテナガザルの冒険には、彼らの視点から描かれる森林破壊の様子や山火事などの厳しい自然環境、そして密猟者による捕獲など様々な問題提起がゲームの中でなされています。
実際、本作に登場するテナガザルは絶滅危惧種に指定されており、数を減らしている原因として「森林の消失」と「密猟」が挙げられていました。
彼らを守るために森林保全や動物保護の取り組みが重要です。
本作は、テナガザルの視点で人間たちの街開発や道路開発、大規模農地のために森林が分断されて減っていく場面が登場して、住処を追いやられた野生動物たちが人里まで出てくる様子が非常に分かりやすく描かれています。
さらに、ペットや食用のために行われている密猟の深刻な状況も物語の中で登場しました。
どちらもテナガザルの数を減らした大きな原因なので、野生動物たちにとって人間たちがどういう存在なのか考えさせられる内容となっています。
全編通してセリフ等は一切なくて、テナガザルの鳴き声や仕草のみで感情表現がなされているのですが、十分過ぎるほど気持ちが伝わって来るストーリー展開です。
そして、手描きの背景やキャラクターたちにすぐに愛着が湧き、制作者の野生動物に対する愛情や優しさのようなものも感じ取れる内容となっています。
良かった点
クリアまでプレイした感想としては、本作はゲームとして非常に評価できるポイントがあります。
一つはテンポの良さです。
初見殺しのような大きな谷越えだったり、燃えている地面などに着地してしまってゲームオーバーになる場面もありましたが、直前の中継地点からすぐにやり直せるためストレスは全く感じません。
スイングアクションの流れるようなゲーム展開も心地よくてあっという間にエンディングまで走破できるでしょう。
そして、このテンポの良さはやり込み要素となる「ライラックの冒険」で新たなゲーム性をもたらしてくれます。
それは、野生生物を救出するときに彼らが捕らえられている檻に直接触れなければいけないという点です。
スイングアクションで勢いよく飛び過ぎて、檻を飛び越えてしまうと残念ながら救出することができません。(※救出できなくても、進行先に再び登場するため問題はなし。)
「ライラックの冒険」では、今まで力いっぱい跳び回っていたスイングアクションに、力加減や高さ調整等が加わってくるわけです。場合によっては、低い場所にある檻にいる仲間を無理に助けに行ったために落下死してしまうことも…。
それでも、テンポよく再チャレンジできるので「ライラックの冒険」もストレスフリーでプレイできるでしょう。
仲間を全て助けると軽快なBGMと共に、野生生物たちが雄叫びを上げて飛び立ち喜びを露わにします。
背景やストーリーを理解していると、非常にやり甲斐を感じられるやり込み要素です。
もう1つの評価できる主なポイントは映像美です。
手書きで描かれている本作は、ストーリー進行中のジャングルで様々な問題提起がなされています。
おそらく制作者が最も伝えたい部分がこういうステージの描写に含まれていると思いますが、それだけでなく気候や昼夜での景観の変化など細かい本作の映像表現が素晴らしく感じました。
スイングアクションで爽快なプレイをしながら、こういった背景やステージの流動的な変化は、プレイしていて感動できた要因となっています。
セリフが一切なくても、テナガザルの気持ちが理解できたり、制作者メッセージを汲み取ることができたのもこういった映像表現のおかげではないでしょうか?
まとめ
今回は、テナガザルというユニークな題材のアクションアドベンチャー作品『Gibbon: Beyond the Trees』についてご紹介しました。
メッセージ性が強くて、非常に考えさせられる内容だったのに加えて、記事を書いている今でもプレイ動画等を見返していると細かい表現等に関して新たな発見があって感動しております。
この記事を読んで気になった人は是非プレイしてみてください!
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